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ダイガクコトハジメ - 大学事始編纂室

大学事始とは

 1853年、マシュー・ペリー率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の艦船4隻が江戸城下の目と鼻の先、江戸湾入口の浦賀沖に姿を現します。黒船来航により200年以上続いた日本の鎖国の時代が突如終わりを告げ、1868年の明治新政府誕生によって世界との扉が一気に開かれました。

 

 準備なく国際社会の荒波の真っただ中に立たされた日本。日本が世界を相手に生き残りを図るためには、法律・政治・経済・商業・工業そして医療に至るまで一気呵成に創り上げる必要がありました。欧米列強に習いながら、日本人が自らの手で、日本国を設計して形作っていく。この挑戦が正に「教育」でした。明治維新の争乱冷めやらぬ中、新政府発足からわずか5年後。1872年に日本国初の近代的学校制度を定めた基本法令「学制」が頒布されたことからも、明治新政府にとって「教育」が如何に急務な最重要事業であったかが伺えます。

 日本近代化の拠点となったのが、今日の大学の源流となった官民高等教育機関であり、その担い手となったのが教育者でした。この時代の“始まり”の物語を知ることは、現代日本の原点を知ることに他なりません。また、国際社会での生き残りに身を投じた教育者たちの情熱や挑戦に想いを馳せることは、日本人の大切な魂を受け継ぐことを意味します。

 この情熱と挑戦の物語について、10年以上の時間をかけて集めてきました。これを元に綴ったのが、「大学事始(ダイガクコトハジメ)」です。みなさまの心に火を灯すことができますよう、心から願っております。

​大学事始編纂室 大澤 敦

 

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